(QGIS2.14)
FOSS4G Advent Calendar 2016 6日目の記事です。 http://qiita.com/advent-calendar/2016/foss4g ここで一気にハードルを下げますw (僕もポリゴン大好きです) http://d.hatena.ne.jp/wata909/20141222 大した技術もない僕にとっては、QGISの機能が底上げされていくということが非常にありがたいわけで。 このところQGISのデジタイジングツールも飛躍的に向上してきましたが、あまり解説しているサイトを見かけないので まとめておこうと思った次第。 (まぁ今さらまとめるまでもない、というのが多くの認識かもしれませんが…) まず、デジタイズ時に欠かせいないスナップオプションですが、QGISの設定から、 『ドックウィンドウ内でスナップオプションを開く』にチェックを入れておくと スナップオプションのウィンドウを独立させて常に表示しておけるので便利です。 では、改めてデジタイジングツールの説明に入ります。 このアイコンをクリックするとパネルが開きます。 d【距離】、a【角度】、x【x座標】、y【y座標】を直接入力することができます。 また、値を相対値で表示したり、値をロックすることができます。 右上のオプションから 既存のレイヤをトレースして作図することができます。 始点と終点をクリックすれば、 ラインやポリゴンの縁をトレースしてくれますが、 回転させたい地物をクリックすると、入力パネルが表示されます。 マウスを動かして回転させても良いし、パネルに直接入力でも可。 簡素化させたい地物をクリックすると、簡素化ツールが開きます。 地物の頂点数をどのくらい減らすか調整しましょう。 リングの追加 いわゆるドーナツ状のポリゴンを作るための機能です。 部分の追加 元となる地物を選択した後、 部分を作図して追加します。 地物の分割 地物をぶった斬ることが出来ます。 個人的には、「部分に分割」なのでは、と思ってます。 例では属性フィールドが1つだけですが、フィールド毎に引き継ぐデータを設定することができます。 また、隣接していないポリゴンを選択して結合した場合は、 今回は、属性データBを適用してみます。 データは、NULLのままで良いです。 次に、レイヤのプロパティを開いてスタイル設定をします。 今回、デジタイズツールを取り上げたのは、自分が最も使っているツールだからです。 せっかくのGISなんだから、解析して云々だとか意思決定支援ツールとして、だとか色々とあるんでしょうが、個人的には その前段となるデジタイズが最も楽しい。 そんな僕がOpenStreetMapに手を出すと http://dohokugeo.blogspot.jp/2015/12/blog-post.html こんなことになります。それはさておき… うちの職場、北海道に307万ha(北海道の約4割)の土地を持っています。 この広大な面積の図面も管理しているわけですが、未だに修正は手書きです。 手書きで修正した図面を(コピーしたりスキャンしたり諸々歪ませて)毎年、上局に提出しています。それがさらに上局にある図面に(恐らく)手作業で書き写され、その後 外部にGISデータの作成が発注され、デジタル化されて1年後くらいに帰ってきます(詳しくは知らないけど、おおよその流れはこんな感じのはず…)。 常に、1~2年遅れのデータをGISで使っているというわけです。 さらに言えば、データ作成を請け負った事業者が(多分)林業に精通しているわけもなく、業界内の人間から見たら「それはないだろ」と言いたくなるような間違いがあったりします。 あと、ドーナツ状であるべきポリゴンも全て紐付だったり…… (いまだに紐付ポリゴンとか隙間のあるポリゴンを見ると殺意が湧きますが) 結局、1年も待っていられないし、待っていても間違ったデータが来るのが分かっているので、僕は常に自分で修正・最新化しているわけです。その上で、QGISを使える他の職員と共有したり、誤りを上局に報告しています。 ある意味で、図面修正しているだけで幸せな僕には良い状況なのかも……いや良くないだろ。 まぁそんなこんなで、 高度なデジタイズツールが実装された時の僕の喜びようを分かっていただけるのでは。 Let’s digitizing! #
by thorb38
| 2016-12-06 21:15
| GPS・GIS
(QGIS2.14)
さて、前回ラスタをドラッグで移動させる方法を紹介しましたが、 http://denthor.exblog.jp/22581100/ あくまでも位置情報のついたラスタを移動させるものでした。 今回のFreehand raster georeferencerプラグインは、位置情報のないラスタをQGISに表示し、マウスドラッグで操作して位置情報を与えることができます。 操作は非常に簡単です。 【AD】をクリックし、取り込むラスタデータを選択します(jpg、bmp、png)。 【MO】をクリックしてから、マウスドラッグでラスタを移動できます。 【RO】で回転。 【SC】【AD】で変形。 【T-】【T+】透明度の変更。 【II】でエクスポート(jpg、bmp、png)。ワールドファイルも作成されます。 #
by thorb38
| 2016-07-14 18:48
| GPS・GIS
(QGIS2.8)
例えば、紙図面をデジタル化してGISに表示させたい、というような時。 スキャナでPCに取り込んで、ジオリファレンサで位置情報を与えるわけですが、ピッタリ合うことなんて ほとんどないわけです。 こんな感じ(わざと大きめにズラしてます) さてそんなとき、もう1度ジオリファレンスし直すか否か。 誤差の大きさにもよるのでしょうが、一時的にしか使わないようなデータだったりすると、わざわざやり直すのも面倒な訳で… 「マウスでドラッグして、ちょいとズラしたいなぁ」と思ったこと ありませんか? というわけで、プラグイン【rasmover】の紹介です。 ラスタレイヤを選択した後に、 rasmoverのアイコンをクリック。 その後に、画像をドラッグしてズラしましょう。 ※ラスタデータのファイル名などに日本語が混じっているとエラーが出ます。 いかがでしょうか 移動させたラスタは【moved】という名前で一時レイヤとして追加されます。 ジオリファレンサについては、↓ こちらが大変参考になります。 http://www.geopacific.org/opensourcegis/gcngisbook/QGIS_book/7b2c17ae0/7b2c27ae07b2c17bc0 #
by thorb38
| 2016-03-09 20:54
| GPS・GIS
統計地図(カルトグラム)とは…
主題地図の一種であり、人口や移動時間、国民総生産などを土地面積と距離に置き換えた地図である。面積統計地図と距離統計地図の2種類あり、それぞれ数値を地図化することにより地形が歪んでいる。Wikipediaより引用 ということで、QGISにCartogramのプラグインがあったので試してみました。 (QGIS2.8) テーマは、 北海道はどれくらい札幌なのか? 「北海道といえば札幌」とは道北在住者として言いたくはないのですが、人口は200万人を突破しようか、という勢いであり、野球もサッカーもバスケットボールも、プロチームは全て札幌が本拠地です。 『北海道日本ハムファイターズ』と名乗ったところで、札幌以外の人が日ハムに愛着が持てるかと言ったら、かなり微妙な気がします。 (地方から熱心に応援に行っている人たちがいることも承知していますが…) まぁ、それはともかく では北海道が実際のところ、どれくらい札幌なのか視覚化してみよう、というのが今回の趣旨です。 まず、データを集めます。 ・北海道の地図データ(Shapefile) 国土数値情報の行政区域 http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/ ・市町村別人口データ(csv) e-Stat 平成22年度国勢調査 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do ・観光客数 北海道観光入込客数調査報告書 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/irikomi.htm QGISに、北海道の地図を表示します。 (統計データのない北方領土を削除したり、小さい島を削除したり、飛び地になっている市町村をマルチポリゴン化したり、多少編集しています) 統計データを、属性データに追加します。 (csvファイルを若干、編集してます) 属性データにcsvファイルを追加する方法の詳細は、こちら↓ https://sites.google.com/site/qgismemo/040-bian-ji/shu-xingdetanicsvmatahadbffairuwo-jie-heshitai あとは、Cartogramプラグインを起動して、 ※Cartogramプラグインは、変換元にマイナスのデータや【0】【null】が含まれていると動きません。 人口(2010年)によるカルトグラム↓ 観光客数↓ 北海道でも、オープンデータの公開が徐々に広まってきており 室蘭市 http://www.city.muroran.lg.jp/main/org2260/odlib.php 森町 http://www.town.hokkaido-mori.lg.jp/docs/2014101000041/ 札幌市 http://www4.city.sapporo.jp/opendata/ 北海道庁 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/jsk/opendata/opendata.htm 様々なデータが扱いやすい状態で公開されるケースが増えてきています。 これらのデータを使って面白い地図が作れるかもしれませんね。 余談: このネタは本来、もうちょい色々とデータを使ったりして煮詰めた上でFOSS4G Advent Calendar 2015に投稿するつもりでしたが、色々あって間に合いませんでした。 今年の年末まで温めておいても仕方がないので、公開しておきます。 今から年末のネタ探しが心配ですw #
by thorb38
| 2016-01-23 19:49
| GPS・GIS
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